格安SIMの速度比較で見落とされがちな指標が「ping値(レイテンシ)」です。たとえ通信速度(Mbps)が高くても、ping値が高いとページの切り替えが遅く感じたり、ビデオ通話で声がズレたり、ゲームでラグが発生したりします。ユーザーの体感的な「速い/遅い」はMbpsだけでなく、このping値に大きく左右されます。
この記事では2026年Q1のみんなのネット回線速度(みんそく)実測データをもとに、「ダウンロード速度」と「ping値」の両方を考慮した総合ランキングで15社を比較します。他サイトにはない「体感速度」に基づいた格安SIM比較記事です。
多くの格安SIM比較サイトがダウンロード速度(Mbps)のみを基準にランキングしていますが、実際の体感速度はping値(レイテンシ)が大きく影響します。
例:高画質動画・大容量ファイルのダウンロード速度に影響します。
しかし、速度が高くてもping値が高ければ「最初の応答」が遅く、ページが重く感じます。
例:ページを開く瞬間の速さ・ゲームのラグ・ビデオ通話の遅延に直結します。
「Mbpsは出ているのにページが重い」の原因はほぼping値の高さです。
みんなのネット回線速度(2026年Q1・直近3ヶ月の実測平均)をもとに、「ダウンロード速度」「ping値」「昼間の安定性」の3指標から総合体感スコアを算出してランキングしました。
| 順位 | キャリア | 種別 | 平均DL速度 | 平均ping値 | 昼間DL速度目安 | 総合体感 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 🥇 1位 | ワイモバイル | サブブランド |
149.95Mbps
|
36.82ms 🟢
|
130Mbps〜(全時間帯最速) | S |
| 🥇 1位 | ahamo | MNO |
130.0Mbps
|
43.57ms 🟡
|
100Mbps〜 | A+ |
| 🥈 2位 | 楽天モバイル | MNO |
104.29Mbps
|
39.35ms 🟢
|
80〜100Mbps | A+ |
| 🥉 3位 | UQモバイル | サブブランド |
106.58Mbps
|
39.61ms 🟢
|
88.9Mbps(昼12時) | A |
| 🥉 3位 | LINEMO | MNO |
124.41Mbps
|
約41ms 🟢
|
134Mbps〜(12時台) | A |
| 4位 | povo2.0 | MNO |
約100Mbps
|
約43ms 🟡
|
80Mbps〜 | B+ |
| 5位 | HISモバイル | MVNO |
87.31Mbps
|
57.35ms 🔴
|
〜21Mbps(昼間低下) | C+ |
| 6位 | IIJmio | MVNO |
70.65Mbps
|
56.97ms 🔴
|
3〜8Mbps(昼間低下) | C+ |
| 7位 | 日本通信SIM | MVNO |
82.11Mbps
|
56.01ms 🔴
|
1〜5Mbps(昼間低下) | C+ |
| 8位 | mineo(マイピタ) | MVNO |
71.89Mbps
|
58.33ms 🔴
|
5〜10Mbps(昼間低下) | C |
| 9位 | NUROモバイル | MVNO |
29.73Mbps
|
50.0ms 🟡
|
15〜30Mbps(昼間低下) | C |
| 10位 | LinksMate | MVNO |
77.65Mbps
|
59.56ms 🔴
|
〜10Mbps(昼間低下) | C |
| 11位 | イオンモバイル | MVNO |
44.95Mbps
|
58.94ms 🔴
|
3〜5Mbps(昼間低下) | D |
| 12位 | mineo(マイそく) | MVNO |
〜3Mbps制限
|
60ms〜 🔴
|
32kbps(昼12〜13時制限) | D |
「格安SIMは昼間に遅くなる」とよく言われますが、その理由とping値が高くなるメカニズムを正しく理解することで、格安SIM選びの失敗がなくなります。
速度とping値の特性を踏まえ、使い方別に最適な格安SIMをまとめます。
ゲームはping値が命。36〜39msのサブブランドが最適。MVNOの55ms超はラグが体感しやすい。昼間のマッチングも安定。
音声のズレ・映像の固まりにはping値と安定性が重要。3社ともping値40ms前後かつ昼間も80Mbps以上が安定して出るため、会議時間帯でも快適。
高画質動画(4K・HD)は25Mbps以上が必要。3社は昼間でも100Mbps以上が出るため4K視聴も快適。MVNOの昼間3〜8Mbpsでは高画質動画がカクつく場合あり。
LINEや一般的なウェブ閲覧は5Mbps・ping値70ms程度でも実用的。ただしping値が高いとページ切り替えが「もっさり」するため、IIJmio・mineoより楽天モバイル・UQモバイルの方が体感が良い。
職場・自宅でWi-Fiを使えるなら昼間の速度低下の影響は最小限。MVNOの最安料金(IIJmio 5GB 990円・日本通信SIM 290円〜)で月額を最小化できる。
夜間はMVNOでも50〜80Mbps以上が出る。楽天モバイルは無制限かつ夜間のping値も安定(39ms)。mineoのマイそくは夜間は速度無制限で使い放題(23〜翌7時)。
楽天モバイルはRakuten Linkで通話無料かつping値が優秀。UQモバイルは60歳以上通話割880円・昼間も安定速度。サブ回線なら日本通信SIM(290円〜)が最安。
地方ではMVNOより親キャリアの電波品質が特に重要。ahamoはドコモの広大なエリア・UQはauの全国網をフル活用。楽天モバイルは地方の自社回線エリアが一部限定的な点に注意。
「速度・ping値が高い=料金も高い」というわけではありません。コスパの観点でも整理します。
| キャリア | 総合体感 | 平均ping値 | 平均DL速度 | 月額最安(5GB前後) | コスパ評価 |
|---|---|---|---|---|---|
| LINEMO | A | 約41ms 🟢 | 124.41Mbps | 月990円(3GB) | 🏆 速度×料金コスパ最強 |
| 楽天モバイル | A+ | 39.35ms 🟢 | 104.29Mbps | 月968円〜(〜3GB・シニア割) | 🟢 通話無料込みで高コスパ |
| ahamo | A+ | 43.57ms 🟡 | 130.0Mbps | 月2,970円(30GB) | 🟢 30GBで速度・ping値優秀 |
| UQモバイル | A | 39.61ms 🟢 | 106.58Mbps | 月1,628円〜(〜30GB・割引後) | 🟢 昼間安定・家族割あり |
| ワイモバイル | S | 36.82ms 🟢 | 149.95Mbps | 月858円〜(4GB・割引後) | 🟢 速度・ping最強だが元値高め |
| IIJmio | C+ | 56.97ms 🔴 | 70.65Mbps | 月990円(5GB) | 🟡 料金最安・昼間は遅い |
| 日本通信SIM | C+ | 56.01ms 🔴 | 82.11Mbps | 月290円〜(1GB) | 🟡 超最安・サブ回線向け |
| mineo(マイピタ) | C | 58.33ms 🔴 | 71.89Mbps | 月1,518円(7GB) | 🟡 コミュニティ・夜間フリー強み |
ping値(単位:ms・ミリ秒)は「リクエストを送信してから応答が返ってくるまでの時間」です。数値が低いほど良く、ページ切り替えの速さ・ゲームのラグ・ビデオ通話の遅延に直結します。一方、Mbps(メガビットパーセカンド)は「1秒間に転送できるデータ量」です。大きいほど動画のダウンロードや高画質ストリーミングが速くなります。「Mbpsは道路の幅・ping値は信号が青になるまでの時間」と考えるとわかりやすいです。幅が広くても信号待ちが長ければ車は進みません。
格安SIMの種類によって大きく異なります。ワイモバイル・UQモバイル(サブブランド)・ahamo・LINEMO・楽天モバイル(MNO)は昼間でも80〜130Mbps以上が安定して出ます。一方、IIJmio・mineo等のMVNOは昼12〜13時に3〜10Mbps程度まで低下する場合があります。さらにping値も昼間は55〜70ms以上になるため、ページ切り替えが遅く感じます。MVNOを選ぶ場合は「昼間はWi-Fi環境で使う」ことが前提になります。
オンラインゲームにはping値が最も重要です。2026年Q1のみんそくデータではワイモバイル(36.82ms)が最も低く、UQモバイル(39.61ms)・楽天モバイル(39.35ms)が続きます。特にワイモバイルとUQモバイルはサブブランドのため昼間も速度が安定しており、対戦ゲームにおすすめです。MVNOは昼間のping値が55〜70ms以上になる場合があり、ラグを感じやすいです。自宅のWi-Fi環境でのゲームなら光回線の方が圧倒的に有利(ping値10ms以下も可能)です。
楽天モバイルはMNO(自社で回線インフラを保有する移動体通信事業者)のため、他社の回線を間借りするMVNOと異なり、通信経路が短くなります。その結果、平均ping値が39.35msとMNO・サブブランド水準の低さを実現しています。ただし、楽天モバイルは自社回線のエリア整備が進行中で、地方の一部エリアではドコモのパートナー回線を利用する場合があります。パートナー回線エリアではping値が若干上がる場合があります。
スマホで速度とping値を計測する方法は以下の通りです。①みんなのネット回線速度(minsoku.net):ブラウザでアクセスしてスタートを押すだけで、ダウンロード速度・アップロード速度・ping値・ジッター値が計測できます。②fast.com(Netflix提供):アクセスするだけで自動的にダウンロード速度とping値(レイテンシ)が表示されます。計測は昼間(12:00〜13:00)・夕方(18:00〜19:00)・夜間(21:00〜23:00)の3回行い、平均を取ると実態に近い数値が把握できます。
IIJmio(56.97ms)・mineo(58.33ms)はMVNOとしては中程度のping値で、昼間以外の時間帯(朝・夕方・夜間)は比較的安定しています。LINE・メール・ウェブ閲覧は昼間以外なら問題なく使えます。ただし昼間12〜13時はping値がさらに上がる(70ms前後になる場合も)上に速度も3〜10Mbpsに低下するため、昼間に外でスマホをよく使う方には体感的な遅さを感じやすいです。「職場・自宅でWi-Fi・外出先は昼を避ける」という使い方ができる方には、料金が安い分コスパは高いです。
以下の対処法を試してみてください。①計測して原因を特定:まずfast.comやみんそくで速度・ping値を計測し、時間帯別の傾向を把握します。②昼間はWi-Fi使用に切り替える:MVNOは昼間のみ速度・ping値が悪化するため、昼間はWi-Fiを使うことで体感が大幅に改善します。③節約モード(低速モード)をオフにする:IIJmio・mineoには節約モードがあり、オンのまま使うと速度が制限されます。④端末の再起動・APN設定の確認:設定ミスや一時的な接続問題の場合もあります。⑤それでも改善しない場合はMNO・サブブランドへの乗り換えを検討:すべての格安SIMは解約金なし・MNP転出無料なので気軽に乗り換えられます。
5G対応エリアではping値が改善する場合がありますが、スマホの格安SIMで使える5Gの恩恵は現時点では限定的です。5Gの本来のメリット(超低遅延・超高速)は5Gの「Sub-6」や「ミリ波」を活用した環境で発揮されますが、現在の格安SIMで使える5Gは4Gの延長に近い「Sub-6」が主体です。実際のping値はネットワーク設計・エリア混雑度により異なります。現時点でping値を最重視するなら5G対応よりもMNO・サブブランドを選ぶことの方が効果が大きいです。
速度(Mbps)とping値(ms)を両方考慮した15社の総合ランキングを振り返ります。
格安SIM選びは「Mbpsだけ見て速い/遅いを判断する」のではなく、「ping値も含めた体感速度・用途・時間帯・料金のバランス」で選ぶことが重要です。この記事を参考に、自分の使い方に最適な格安SIMを見つけてください。どの格安SIMも解約金なし・MNP転出無料なので、まず試して合わなければ乗り換えることができます。
※ 速度・ping値データは「みんなのネット回線速度(minsoku.net)」2026年Q1(直近3ヶ月)の平均実測値を参照・引用しています。
※ 実際の速度・ping値はお使いの端末・エリア・建物内外・時間帯・混雑状況によって変動します。
※ 総合体感スコア(S/A/B/C/D)はGreen Apple Navi独自の算出基準(DL速度40%・ping値40%・昼間安定性20%)によるものです。
※ ワイモバイルは2026年6月2日より料金プランを改定予定。最新料金は公式サイトでご確認ください。
※ 料金はすべて税込。2026年5月時点の情報です。プラン・料金は変更される場合があります。



コメント